
新型iPadが3月25日に発売されましたね。
3月21日にプレスリリースで発表された後すぐの発売だったこと、イベントを開催しての発表でなかったことから、知らない方も多いと思います。
このようにひっそりと発表された新型iPadですが、その価格や性能についてiPad Air2と比較してまとめました。
新型iPadはiPad Air2の後継機としての位置づけ
iPadの9.7インチはiPad Pro2として発表されることを期待していたファンも多いと思います。
しかし、事前に噂されていたようにiPad Pro2ではなく「エントリーモデル」として発表されましたね。
このタイミングで、Apple storeからiPad Air2の販売が中止されているようです。
性能の比較については後ほどお話しますが、さほど変更点がないことからも、実質iPad Air2の後継機としてみて間違いないでしょう。
新型iPadは低価格の37,800円から登場!歴代iPadの価格を比較
これまで発売されたiPadの価格を比較してみました。
これまで発表されたiPadのストレージは16GBからの製品が多いですが、iPad Proと新型iPadは32GBからしか発売されていないため、32GBで比較しています。
- 初代iPad:58,800円
- iPad2:52,800円
- iPad3:50,800円
- iPad4:50,800円
- 新型iPad:37,800円
- iPad Air:61,800円
- iPad Air2:64,800円
- iPad mini:36,800円
- iPad mini2:51,800円
- iPad mini3:53,800円
- iPad mini4:53,800円
- iPad Pro(9.7インチ):66,800円
- iPad Pro(12.9インチ):94,800円
歴代iPad 32GBの最安値は初代iPad miniの36,800円で、新型のiPad 32GBは、37,800円とほぼ最安値と変わらない価格です。
価格だけで判断すると魅力的なデバイスだということがわかって頂けると思います。
新型iPad【2017年モデル】を低価格で発売した狙いとは?
iPad Air2を廃止し、性能をほとんど変えないことで低価格での販売を実現できたわけですが、Appleの狙いは何だと思いますか?
「新しい製品=新しいデザインや性能」このように期待しているファンとすれば、新型のiPadは購入の検討以前に興味すらわかないと思います。
年々減少しているiPadの出荷台数を改善するため
低価格モデルを発売した背景には、iPadの販売台数が影響しているのではないか?と思います。
iPadの販売台数は、ここ数年減少傾向が続いています。
iPhoneに比べるとiPadは頻繁に買い換えるものでもなく、さらにiPad Proが登場したことで価格が高騰したことで、購入しにくい状況にあります。
また、ここ数年の間にタブレット市場に格安メーカーが台頭したことで、iPad以外のタブレットを購入する選択肢が広がったことも大きいですね。
このような状況を改善し出荷台数を増やすために、低価格モデルを発売したのではないかと思います。
実際に、2017年のiPad出荷台数の5~6割を新型iPadが占めるのではないかと予想されています。
新型iPadのターゲットはiPadエントリーユーザー
目新しいデザインや高スペックのモデルを期待しているコアユーザーからすると全く魅力がありません。
しかし、高性能でなくてもiPadを使用したいユーザーは多くいます。
また、格安メーカーのタブレットを購入するユーザーも多くいるので、このような顧客層をターゲットにして、新規顧客を開拓する狙いがあるのではないのでしょうか。
また、企業や学校でもiPadを取り入れる環境が進んできていますので、さらに普及しやすくするために発売した可能性もあると思います。
コアユーザー向けにはiPad Pro2を投入
iPad Pro2は2017年の3月に発表されるのではないか?と期待していた方も多いと思いますが、今回は見送ることになりましたね。
iPadの9.7インチがエントリーモデルとして発表されたことで、iPad Pro2の10.5インチにさらに期待が膨らんできました。
iPad Pro2について様々な情報が飛び交っていますが、現状としてわかっているのは、CPUに「A10Xプロセッサ」が搭載されることと、画面のベゼルが狭くすることで10.5インチに大型化することです。
iPad Pro2に関しては今後の動向に注目しましょう。
新型iPadとiPad Air、iPad Air2の性能を比較
それぞれのiPadの性能は以下のようになっています。
- サイズ(高さ×幅×厚さ):240×169.5×7.5mm
- 重量:469g
- ディスプレイ:9.7インチ 2,048 x 1,536ピクセル
- ディスプレイ性能:耐指紋性撥油コーティング
- CPU:A9
- RAM:2GB
- ストレージ容量:32GB,128GB
- 背面カメラ:800万画素, ƒ/2.4の開口部
- 前面カメラ:120万画素, ƒ/2.2の開口部
- スピーカー:2つ
- バッテリー容量:32.4Wh
- バッテリー駆動時間:最大10時間
- サイズ(高さ×幅×厚さ):240×169.5×7.5mm
- 重量:469g
- ディスプレイ:9.7インチ 2,048 x 1,536ピクセル
- ディスプレイ性能:耐指紋性撥油コーティング
- CPU:A7
- RAM:2GB
- ストレージ容量:16GB~128GB
- 背面カメラ:800万画素, ƒ/2.4の開口部
- 前面カメラ:120万画素, ƒ/2.2の開口部
- スピーカー:2つ
- バッテリー容量:32.4Wh
- バッテリー駆動時間:最大10時間
- サイズ(高さ×幅×厚さ):240×169.5×6.1mm
- 重量:437g
- ディスプレイ:9.7インチ 2,048 x 1,536ピクセル
- ディスプレイ性能:耐指紋性撥油コーティング, フルラミネーションディスプレイ, 反射防止コーティング
- CPU:A8X
- RAM:2GB
- ストレージ容量:32GB,128GB
- 背面カメラ:800万画素, ƒ/2.4の開口部
- 前面カメラ:120万画素, ƒ/2.2の開口部
- スピーカー:2つ
- バッテリー容量:27.3Wh
- バッテリー駆動時間:最大10時間
iPad Air2と新型iPad(2017モデル)の違いは、本体の厚みと重量、バッテリー容量、ディスプレイ性能、CPUです。
すでにお気づきになられているかもしれませんが、CPU以外の性能については、旧モデルのiPad Airとベースが同じものになります。
CPUプロセッサについては、iPad Air2と同じA8Xチップではなく、iPhone6s/6s Plusと同じA9チップが採用されています。
A8XよりもA9チップの方が新しいので、基本的にはA9チップの方が性能は上だと思いますが、処理能力だけで比較(Geekbench 3 のCPUスコア)するとA8Xの方が上になります。
つまり、新型iPadの性能は、iPad AirとiPad Air2のちょうど間のような位置付けにあることがわかります。
先ほど、歴代iPadの32GBについて価格比較しました。
iPad Airは61,800円、iPad Air2は64,800円、これと比較すると新型iPadは、37,800円とお買い得だということがわかると思います。
すでに、iPad AirやiPad Air2、iPad Proをお持ちであれば購入するメリットはありませんが、初めてiPadを購入する方であればエントリーモデルとしてお勧めできる製品だと思います。